ホームで無敗のタイガーと、今季無敗のスヴァイリエンが激突した前節。結果は1-1の痛み分けに終わった。
今回はポジション争いを勝ち抜きサイドで躍動するFW,セイハー選手にインタビューとともにアウェーAEU戦をプレビューする。
聖地と化したスタジアム
全員で作り上げた「異様」な雰囲気
後半途中以降のスタジアムの雰囲気は、最早「異様」だったと言っても過言ではないだろう。4千人を超えるサポーターが埋め尽くしたスタンドから自然とチャントが沸き起こり、割れんばかりの声援があたり一帯を満たし、選手たちの背中を押した。しかしどうしても勝ち点3が、遠かった。
―無敗同士の対戦は引き分けに終わりました。試合を振り返ってください。
「勝ち点3をとるチャンスだった」
代表級のカンボジア人選手と強力な外国人選手を揃えるスヴァイリエンに対して、タイガーは試合全体を通して互角に渡り合い勝ち点1を手に入れた。しかしセイハー選手は「勝ち点3のチャンスだったけど、1ポイントしか獲れなかった。」と悔しさを口にする。
確かに首位相手に引き分けたものの、この結果によってタイガーは5位に後退。優勝争いという視点から考えると痛い引き分けだ。それでも「今僕らにできることは残りの試合を全部勝って、そして少しでも高い順位を目指すことだけ。」と、シーズンを戦い抜く決意を語ってくれた。
強敵は強豪のみならず
タイトなスケジュールが立ちはだかる
今節はアウェーでAEUとの一戦に挑む。AEUは現在勝ち点23で8位。昨シーズンからの通算対戦成績はタイガーの1勝2分け。優勝を目指す上では、セイハー選手の言う通り勝利以外の選択肢はないだろう。
―次節はアウェーでのAEU戦です。フンセンカップもありタイトなスケジュールとなっています。
「さっきも言ったけど、この試合でも大事なことは勝ち点3をとること。」
このように今節の意気込みを話してくれたセイハー選手。だが今回は木曜日にホームでフンセンカップを戦い、わずか中2日を挟んで日曜のアウェーゲームに臨むというタイトなスケジュール。「これだけタイトだと、コンディションの調整が難しくなる。」ともセイハー選手は語る。
ポジション争いを戦って
「戦い」は、リーグ戦だけじゃない
サッカークラブにとっての「戦い」といえば、リーグやカップ戦が真っ先に挙がるだろう。しかし当然、プロとして生きていく上ではポジション争いも選手にとって重要な「戦い」だ。
―チーム内の競争についてどう考えていますか。
「監督の信頼をつかむのは簡単なことじゃない」
「チーム内の競争はハードだよ。みんないい選手だし。スタメンに選ばれるのはものすごく大変なことなんだ。」と答えたセイハー選手。しかし彼自身は大一番の前節でスタメンとして起用されるなど、実績を積み上げている。スタメンとして起用される理由については「トレーニングで手を抜くことは無いし、監督の指示もちゃんと理解してプレーできているから」と長所を分析した。
タイガーのポジション争いのライバルとして「やっぱり僕と同じでサイドアタッカーのペアヤングとジョー(杉山丈一郎選手)かな。」と答えたセイハー選手。今後誰がタイガーの正サイドアタッカーのポジションを勝ち取るのか、注目だ。
―最後に今後の個人的な目標を教えてください。
「いつか代表で活躍できるような選手を育てたいね」
「指導者。ライセンスを取ってユースチームの監督になりたいね。」と未だ23とフレッシュな若手の部類に入るセイハー選手だが、意外にも引退後の目標を語ってくれた。理由を聞くと「僕のサッカー選手としての経験をシェムリアップの子供たちに伝えたいんだ。」とセイハー選手。
今直面しているポジション争いの現実も、きっといつか彼の経験として子供たちに伝わっていくだろう。
AEU戦は8月18日(日)AEU Sport Parkで15:30(日本時間17:30)キックオフです!ネットでのライブ配信(こちらから!)もあります!タイガーの詳しい情報はTwitter,Facebookをチェック!
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