9月13日土曜日、プノンペンのソカホテル・プノンペンにて、アンコールタイガーFCの選手・スタッフ向けの交通安全講習会を開催しました。講師として、カンボジアの交通安全啓発NGO「Instisute of Road Safety」のKong Ratanakさんにお越し頂きました。
現在急速に経済発展を続けるカンボジア。そんな成長真っ只中にある国において、交通事故の問題は重大な社会問題の一つとなっています。こうした状況の中、今年はタイガーの選手(DFピセイ選手、FWティモシー選手)も交通事故被害に遭いました。特にピセイ選手は重傷で入院することになり、チーム・ファンに大きなショックを与えました。
そこで、選手たちが自分自身で交通事故から身を守り、安全な生活を送るための知識を得ることが必要だと考え、今回の講習会を開催することになりました。

講習会では、まず、カンボジアの交通安全に関する状況を学びました。
カンボジアでは、年間に2,000人以上の方が交通事故によって命を落としており、負傷者は20,000人以上にのぼります。125cc以下のバイクなら免許無しで運転可能というルールができて以降、若者の交通マナーの学習機会が減少し、交通事故件数の増加は止まりません。それはシェムリアップも例外ではなく、町中ではノーヘル・スピード違反・逆走などが日常的に見られます。その危険性を、データや写真を使って学びました。

その後、どうやって危険な事故を回避すべきか、具体的な方法を学びました。

ヘルメットをきちんと正しい方法で装着する、大きすぎる荷物は載せない、無理な追い越しはしない、運転中はスマホを触らない…など、日本では当たり前のように教えられることばかりでしたが、あまり交通安全教育を受けていない選手たちにとっては、新鮮な学びになった様子でした。

選手のコメント

ブンナット選手(DF・カンボジア代表)
「交通事故を減らす方法について、今まで知らなかったことを学べてとても嬉しい。カンボジアでの交通安全の状況や、事故が起こる理由について詳しく説明してくれてとても学びになった。」

ティモシー選手(FW・ナイジェリア)
「世界では24秒に一人が交通事故で亡くなっているという話を聞いて、衝撃を受けた。カンボジアや世界の交通事情について、自分が知らないことがたくさんあったし、自分もスピードの出し過ぎなど気をつけようと思った。」

杉山選手(MF・日本)
「こうした講習会は、人の命に関わる問題なのでとても大事。 日本と比べるとカンボジアは交通ルールがルーズになってる部分があると思うので、一人一人の意識を少しずつでも変えていく必要がある。 僕自身も改めて、より気をつけないといけないと思いました。」

今回の講習会で、交通安全について学ぶ貴重な機会を得た選手たち。試合前日の夜ながら、真剣に耳を傾ける様子が印象的でした。安心で安全なシェムリアップの街を作り上げることに、アンコールタイガーFCが少しでも力になれればと思います。選手たちの安全意識が、ファンたちにも伝わり、カンボジアの交通事故減少に貢献できることを願っています。

また、今回の講習会の実現にあたって、カンボジア人社会起業家プラットフォーム「#value! 」を運営するハラハタ様に多大なご協力を頂きました。ありがとうございました!

カンボジア人社会起業家応援・マッチングプラットフォーム「#value!」
https://hash-value.com/

Institute of Road Safetyと創立者のチャリヤさんについてはこちら
https://hash-value.com/mr-chariya-ear/

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